YBR125（YAMAHA）

YBR125の基本スペックと特徴

YBR125は、日本国内専用モデルではなく、世界中で販売するために開発されたグローバルモデルです。
南米やアジア、欧州など、日本よりも道路事情が過酷な地域でもタフに走れるよう設計されており、その頑丈さと信頼性は折り紙付きです。
基本的なスペックは、空冷4ストローク単気筒エンジンを搭載した、オーソドックスなネイキッドスタイル。
最高出力は約10馬力と、決して速いバイクではありませんが、低回転からトコトコと粘り強く回るエンジンは非常に扱いやすく、エンストしにくいのが特徴です。
教習車に近い素直なハンドリングなので、免許を取り立ての学生さんや、久しぶりにバイクに乗るリターンライダーの方でも、恐怖感なく運転できる優等生なバイクといえます。

YBR125の人気の理由

驚異の燃費と「無給油東京―大阪」級のタンク

YBR125が通勤・通学ライダーから神格化されている最大の理由、それは圧倒的な航続距離です。このクラスのバイクとしては異例の13リットルという巨大な燃料タンクを装備しています。

これに加えて、燃費性能が抜群に優れています。
乗り方にもよりますが、街乗りでもリッター45km〜50km程度走ることは珍しくありません。
単純計算でも、満タンにすれば500kmから600km以上を走り切ることができます。これは東京から大阪まで無給油で移動できるレベルです。
毎日のように乗っても給油は月に1、2回で済むため、ガソリンスタンドに行く手間と燃料代を劇的に節約できます。
ファミリーバイク特約が使える125ccクラスであることも相まって、ランニングコストの安さはトップクラスです。

疲れ知らずのシートと積載能力の高さ

毎日乗る足として使う場合、快適性は無視できません。
YBR125のシートは厚みがあり、幅も広くてフラットな形状をしています。
長時間座っていてもお尻が痛くなりにくく、タンデムをする際も後ろの人が安定して座れるスペースが確保されています。

また、最初から頑丈なリアキャリアが標準装備されているモデルが多いのも嬉しいポイントです。
ここにリアボックスを取り付ければ、ヘルメットや雨具、教科書などを放り込んでおけるため、身軽に移動が可能。
タイヤサイズも18インチと大きめで、スクーターに比べて段差の乗り越えや直進安定性に優れているため、長距離の通勤でも疲れにくい設計になっています。

中古市場の動向と選び方の注意点

現在、YBR125は日本国内での正規ラインナップからは外れていますが、中古市場や並行輸入車としては非常に活発に取引されています。
ネイキッドタイプの無印、ビキニカウルがついたK、オフロード風の装備がついたGなど、バリエーションも豊富です。

中古車相場は比較的安価で、車体価格15万円〜25万円程度で状態の良い個体が見つかります。
ただし、購入時に注意したいのが部品の供給です。
海外生産モデルであるため、普通のバイク用品店では専用パーツの在庫がない場合があります。
とはいえ、ネット通販では消耗品が激安で手に入りますし、構造がシンプルなので自分でメンテナンスする楽しさもあります。

安く買って、長く乗る。
そんな質実剛健なバイクライフを求めているなら、YBR125は間違いなく最良の選択肢の一つです。